海外生活支援・海外教育支援事業
 地域と地域を結ぶ海外支援活動  in  Thailand
  タイのマイノリティ支援のため子供センターや通学寮の整備事業を実施
2008年9月6日から14日まで、スタディーツアー参加者である大学生3名を伴って、今年の海外支援事業が行われました。

 今回は、一昨年までの支援対象地であるタイ国ナーン県において、本会の実施してきた支援事業の成果がどのように継承され活かされているかの評価が中心課題でした。

 チュムチョムシラレーン・プーケンパッタナー両校に建設した通学寮では、多くの学生が学び、将来の夢に向かって勉学に励んでいる様子を目にすることが出来ました。コンクリートのたたきにマットを敷いて雑魚寝するだけの寮ではありますが、生徒たちの学びを保障する場としてフルに活用されていました。

タイでは小学1年生から英語教育がスタートしており、英語教育に力を入れつつある両校からは、山岳民族の子供たちにも国際的な視野を持たせる意味で、日本の中学生との手紙の交換を実施したい旨提案がありました。そこで、実際に本会が総合的学習の授業の中でかかわりを持っているいわき市立湯本第二中学校の生徒との手紙の交換が実現することになりました。
このほか、3ヶ所の子供センターも再訪し、地域の今後の課題などについてセンター職員と意見交換を行いました。

 本会が支援事業を開始した当時に比べ、現地での教育環境の整備は進みつつあります。しかし、この地域の子供たちが自分の望む進路を自由に選べることの出来る状況には至っていないことが、今回学校関係者との話し合いの中で指摘されました。学習意欲がある優秀な生徒たちに学習の機会を保障するため、これからの私たちの支援は形を変える必要があるとの感想を抱きました。
 ザ・ピープル奨学金のスタート
  地域の医療・教育などの将来を担う人材を育てる
次の奨学金を後輩たちに手渡す仕組みを生み出す
2009年7月、本年度のタイ支援事業実施のため本会スタッフが現地に赴き、奨学金を供与するダライポップ君本人に対する面談と誓約書の交換を行うとともに、彼が在籍していたチュムチョムシラレーン校プミポン校長と面談の上、奨学金の管理を依頼してきました。

ダライポップ君は、本会がこれまで支援しているマラブリー族が居住するサンディパープ村の出身であり、私たちの支援活動とも縁の深い生徒です。

モン族である彼の自宅も訪問し、彼が貧しい生活の中で懸命に勉学に励んできたことが十分に理解できました。彼の両親とも面会し、彼の教育を共に支えていこうとの意思の確認を行うことが出来ました。今後とも、御支援のほど宜しくお願いいたします。
 ≪NPO the People 奨学金≫
 

1.目的: 我々は、NAN県に住んでいる少数民族の若者を支援するため、この奨学金を供与する。高校生の中で、将来故郷に戻って地域社会に大きく貢献することのできる医療・福祉・教育といった仕事に就くことを希望する者にこの奨学金を供与する。特に、成績が優秀であるにも関わらず経済理由のためにより高い教育を受けることを諦めなければならない学生を支援するものである。

2.対象: NAN県に住んでいる少数民族の若者。

3.数:優れた学生2,3名。

4.奨学金を授与されること条件:
1) 成績優秀。
2) 経済的に貧しい家庭の出身者。
3) 中学校の校長からの推薦があること。
4) 高等学校または大学を卒業し就職した後で、新しい奨学金を地元の後輩たちに対して実施し、この奨学金と同じ額の支援を行うこと。
5) 高等学校の成績も優秀であること。そして、素行は他の生徒の模範であること。
6) 1年につき2回、奨学金の提供者に、礼状を出すこと。

5.奨学金の額: 年額20,000BT(約60,000円)。 我々は高校で学業に励み上記の条件を満たす間はこの金額を供与する。大学進学時には、再度供与を検討する。経済状況に応じてこの金額は変動するものとする。

6.管理者:奨学金の管理については本人と管理者の2名で管理する銀行口座を設け学業以外の目的で使用しないようチェックする。この管理者は本会代表者と面談の上、決定する。

7.誓約書:この奨学金については、本会と奨学金を受ける者の間で誓約書を交わすものとする。

≪この奨学金への皆様からのご支援をお待ちしております。≫

 ナーン県における海外支援事業実績
支援地 
タイ国北部ナーン県
タウンターパート
バンコク市ボランティアショップ
ナーン県社会福祉センター
協力団体
村岡産婦人科医院 オレンジクラブ
  第1事業年度
2001年6月(第1回)  多目的ホール建設 ホワイユーアック村  
マラブリー族・モン族
両部族の共用施設として建設。幼稚園として活用。後に子供センター建設に伴ない成人用識字教育の会場として活用。

2002年3月(第2回)  水浴び場建設   ホワイユーアック村 
マラブリー族・モン族
水浴び場を多目的ホールに併設。洗濯・水浴びの指導を開始。給食プログラムの実施。ボランティアショップによる豆乳の供与を併せて実施。

第2事業年度
2002年10月(第3回) 粉ミルク供与事業開始  ホワイユーアック村 
マラブリー族・モン族
事前に呉羽化学株式会社より制服を支援物資として送付。事業実施中に配布。
サイアムスノーから粉ミルク購入・搬送・配布。

第3事業年度
2003年8月(第4回)   通学寮建設   ホワイユーアック村 
マラブリー族・モン族
雨季の対応のため20名を収容できる寮を建設。粉ミルクの供与も継続実施。
2004年3月(第5回)   通学寮建設      チュムチョムシラレーン校 
ルア族・モン族
中学生の受け入れ開始に伴なう施設の不備を補うため寮を2棟建設。粉ミルクの供与も継続実施。

第4事業年度
2004年11月(第6回)   子供センター建設  ホワイユーアック村 
マラブリー族
子供センターのプレイルーム部分の建設費用を負担。その他の部分については福祉開発センターやオーボ−トー等が資金供与。粉ミルクの供与も継続実施。

2005年2月(第7回)   発育管理指導事業 第1回  ホワイユーアック村 
他4子供センター
マラブリー族・ルア族・ヤオ族・モン族
JICA市民参加型協力事業。各子供センターへの体重身長計の贈与。チェックシートの供与。専門家の同行による発育指導。粉ミルクの供与も継続実施。

第5事業年度 
  
2005年8月(第8回)   発育管理指導事業 第2回  ホワイユーアック村
他7子供センター
マラブリー族・ルア族・ヤオ族・モン族
前回身長体重計を贈与した子供センターに対するフォローアップ。残り5子供センターへの体重身長計の贈与。看護学生による発育データ分析。粉ミルクの供与も継続実施。

第6事業年度
2006年4月    第9回事業実施に向けた事前協議
山岳民族福祉開発センター
チュムチョムシラレーン校

2006年8月(第9回)  うつくしま国際貢献リーダー養成講座受入れ
通学寮建設        チュムチョムシラレーン校
ルア族・モン族
発育管理指導事業 第3回  バーンスック村  バーサワタイ村
チュムチョムシラレン校において2棟の通学寮を建設。2段ベッド9台寄贈。福島県からの依頼を受け、県内から募集された若者10名の視察団を受入れチュムチョムシラレン校寮生との交流事業を実施。看護師による子供センターにおける発育管理指導を実施。運営費の補助実施。(大洪水のため事業規模を縮小)

第7事業年度
2007年9月       支援品送付事業
福島県立いわき海星高校より支援品としてスポーツシューズ・NPOいわきクラブより
学用品子供服などの提供を受け、福祉開発センターセンター宛(30kg詰めダンボー
ル箱10個口)送付。
               
第8事業年度
2008年9月(第10回)  事業成果検証
子供センター利用状況と発育管理の事後経過観察のためスタッフ派遣

第9事業年度
2009年3月    支援品送付事業
株式会社クレハから提供された作業服をセンター宛に送付。
2009年7月(第11回) 奨学資金供与事業
チュムチョムシラレン校長より推薦のあったダラインポップ君に対して高校での就学に関する奨学金年額20,000BTを供与開始
 地域と地域を結ぶ  海外支援活動 in  Laos
  活動の理念と古布活用の手法を伝える
本会では、(財)福島県国際交流協会から「平成19年度地球市民活動助成事業」として支援を受けて、2008年1月に引き続き2回目となる支援事業をラオスにおいて実施しました。 これは、NPO「ラオスのこども」代表であり、ホワイホン職業訓練センター代表でもあるチャンタソン・インタヴォンさん(ラオス出身)との交流の中で生まれた事業です。

ビエンチャン特別市内にあるホワイホン職業訓練センターでは、地方出身の女性たちに伝統的なラオスの草木染・機織・縫製などの技術指導を行っています。このセンターでの絹織物やバッグ、オーダーメイドの洋服などの製作過程で生まれる端布や端糸の有効活用の手法として、本会が実施している古着や古布のリメイク技術を活用してもらおうとの今回の支援事業。今年1月に現地を訪問した際に指導の要望が高かった布ぞうり作りをメインに、シルクの端布を利用したコサージュ作りや使い古しのバスマットを活用してのバスマットつくりなどの指導を4名のスタッフで行いました。また、環境配慮形の生活を伝えようと、古着や古布のリサイクル、リメイクに取り組み続ける本会の「もったいない」の言葉に込めたメッセージをラオスの女性たちに伝える講話も行われ、参加したセンター職員や研修生から共感を持って迎えられました。